ミックスボイスとは、あなたの地声と裏声の間に存在する声域の声です。声質もやはり地声と裏声の中間的な特徴を持つのでミドルボイスとも呼ばれています。
ミックスボイスの練習方法
ミックスボイスは、声帯の運動としては裏声に近いので、裏声を練習すると良いと言われてます。ただし、普通にただ裏声を練習してもミックスボイスは出ません。
大雑把に言うと、裏声にはファルセットとヘッドボイスという二種類の声があります。
ファルセットを練習しても声はほとんど発展しません。ヘッドボイスは上手に練習すると発声そのものが強化されるため、ミックスボイスに向けても大きく進歩します。
【ヘッドボイスとはこんな声】
デモ発声では男声でBフラットから上に上がっています。同じ旋律をファルセットで歌うとどうなるかもデモンストレーションしていますが、音域的にファルセット特有のゆるい発声では出しにくいため、多少タイトな声質になっています。
ヘッドボイスとファルセット
音階を上がる時に、地声からコロッと裏声に切り替わる(ブレイクという現象)場合はまずファルセットに入っています。
音階を上がる時に、音質の極端な変化を感じずに地声から裏声までつながった時はヘッドボイスに入っています。同じ裏声でもヘッドボイスはちょっとタイトな感じな音質です。
声域全体がゆるいウラ声傾向の人もいて、低音からタイトな地声でスタートを切っていない場合もあります。女性では決して珍しくないパターンです。その場合、高音はファルセットになります。
地声から切り替え無しにヘッドボイスに到達した時、地声とヘッドボイスの橋渡しをしているのがミックスボイスです。
もしもミックスボイスの橋渡しが上手くいかなくても、正しく練習を続けていれば、ウラ声の音域ではヘッドボイスが発達します。多くの場合、ミックスボイスに先がけてヘッドボイスの音質が先に定着します。
ブリッジ(声の切り替え)
男性は地声のまま高音域まで張り上げる人が多いので、橋渡しでミックスボイスが出現してくれるように(この橋渡しの音域をブリッジと呼びます)ブリッジより低い地声域から、段々と伸びやかに軽やかにして行くのが理想です。もちろん女性も、しっかり地声からスタート出来る人は同じ作業が必要です。
ブリッジについてはQ1.2 どの高さからミックスボイスに入れば良いですか?でもう少し詳しく説明します。
腹筋に力を入れて息の圧力で高音を出すと地声を張り上げてしまいます。ご注意下さい。そこには余裕もなければ、自由な表現もありません。
ミックスボイスの時の声帯の動きや、ミックスボイスについてもっと知りたい方はミックスボイスのページもご覧下さい。
Q&A1. ミックスボイスの出し方を知る5つのヒントの他の質問でも、ミックスボイスについて解説をして行きます。ファルセットとヘッドボイスの違いについてよく知りたい方はそれぞれの声の種類について解説したQ1.4もご覧下さい。