音階練習のパターンは世の中に沢山ありますね。ミックスボイスの練習に向いている音階というものはあるのでしょうか?
音階パターンよりもキー設定が重要
特にパターンに指定はありません。本校のレッスンでも声の様子を見ながら臨機応変にいろいろな音階を駆使しています。自分で練習する時も、昔からよくあるような音階パターンで構いません。
それよりもキーの高さ選びにポイントがあります。音階に含まれる音の最低音が地声、最高音がヘッドボイスになるよう音階やキーの高さを選んで、失敗の少ない経過音としてミックスボイスを設定すると効率的な練習が出来ます。
地声、ミックス、ヘッドボイスの組合せ
例えばテノールの男性がドミソドソミドで1オクターブを上下行するなら、キーをAなどに設定して、声の組合せを「地声A、地声C♯、ミックスボイスE、ヘッドボイスA」にすると良いです。
あなたがドレミで表記される方が分かりやすい人でしたら「地声のラ、地声のド♯、ミックスボイスのミ、ヘッドボイスのラ」という組み合わせです。
一般的なソプラノの女性が同様に「地声、地声、ミックスボイス、ヘッドボイス」の組合せで練習をするなら、E♭辺りのキーを中心に練習することをお勧めします。声の組合せが「地声E♭、地声G、ミックスボイスB♭、ヘッドボイスE♭」になります。
あなたがドレミで表記される方が分かりやすい人でしたら「地声のミ♭、地声のソ、ミックスボイスのシ♭、ヘッドボイスのミ♭」という組み合わせです。
【キーE♭でドミソドソミド】
理想としては2つ目の音「地声のソ」から次に続く「ミックスボイスのシ♭」に移る際に、極端な声質の変化が無いことが望まれます。つまりソの地声キャラクターを引き継いで(あまり変わり過ぎない声で)しっかりした声質のミックスボイスとしてシ♭を出したいという事です。
このシ♭の高さは簡単にミックスボイスから脱落し、ゆるいウラ声に逃げ込む事が出来てしまうものです。ご注意下さい。
出来れば一つのキーだけでなく幅広く練習し、いろいろな組合せを体験してみて下さい。音階パターンもいろいろ試してみて下さい。
ミックスボイスについてもっと知りたい方はミックスボイスのページもご覧下さい