歌が上手くなりたい。自分がまだまだなのは分かる。でも何が足りないのか、何をどう練習すべきか、決め手が解らない・・・という場合は単にボイストレーニングをすれば良いという事ではありません。ボイトレも千差万別です。どのボーカルスクールでも同じレッスンをしている訳ではありません。歌をトレーニングするという事について詳細を解説しましょう。
歌が上手くなる願望を現実のものに
あなたが歌う時、技術的に何が出来て、何が出来ていないのか?まずはそれを知る努力をして下さい。
ビブラートやメリスマ(いわゆるコブシ的な歌い回し)といった類の、装飾的なテクニックではなく、声の明暗や音量の綿密なコントロールといった類の基本テクニックです。
自分の歌を録音して厳正にモニターする等により、基本テクニックの修得度を知る事で、何をどう訓練すれば良いか解ります。
要求されるボーカルテクニックとは
歌が上手くなるのに必要なテクニックは、歌いたい楽曲のジャンルによって微妙に違います。
そのジャンルに特有なボーカルテクニックの詳細は、それぞれのジャンルのプロ歌手たちが体現してくれています。
例えば・・・
ロックなら、スピリッツ溢れる高音を怒鳴らずに出す声帯の忍耐力。
ポップスなら、心地よいミックスボイスにつながる地声の柔軟性。
R&Bなら、抑えた歌声にも情感を宿す顔インナーマッスルの感情表現。
ジャズなら、朗々と響く低音と深みのある高音。全ての音で喉仏を低く保つ筋力。
歌が上手い歌手の真似をしてみる
上手い歌手はどの音楽ジャンルにも沢山います。それぞれが個性的で、少しずつ違った表現力を持ち、少しずつ違った上手さを持っています。もしも可能なら、彼等の真似をしてみる事をおすすめします。
一流の歌手がコピー出来ればそれはすごい事です。もしもプロを目指すなら自分のオリジナリティーも大事ですが、テクニックという点で見れば、一流歌手のコピーは素晴らしい勉強になります。
多くの場合、自分で歌ってみると、どうしても同じように歌えない部分があります。よく丁寧に観察してみて下さい。
そこにあるギャップがそのまま、あなたが上手く歌うために必要なボーカルテクニックです。実際は歌い始めの第一声から、自分の全ての音にギャップを感じてしまう事も珍しくありません。
多くの場合、プロ歌手は第一声を出した瞬間からアマチュアとは違う発声で歌っているからです。
自分が歌うとこんな状態になる事もある
高音の部分で喉仏が上がる。声が細くなる。
息が抜けて地声が出ない。息が続かない。
高音になるとだんだん大声になる。制御出来ない。
迫力を出そうとすると喉を締めたような声になる。
もしもこれらのうち1つでも思い当たるなら、一流歌手の詳細なボーカルテクニックをコピーするのは時期尚早です。当面は上手い歌手に共通する、基本テクニックのクリアを目標にしましょう。
歌うための3つの基本テクニック
上手く歌うための主要な基本テクニックは
【呼吸法】詳細は本当の腹式呼吸参照。
【声の共鳴】詳細はボイトレ相談室リップロールを練習すればミックスボイスが出せますか?参照。
【気持ちを感じる場所の確定】詳細は声優・俳優のボイストレーニング参照。
この3つです。
その3つをマスターする過程で、喉仏の安定、地声の柔軟性、ミックスボイスの習得、声帯の筋力強化が成されます。
歌が上手くなりたい人はやるべき
歌が上手くなりたい人が今やるべき事。
それは、3つの主要テクニックについてある程度リサーチし、その過程で成される喉仏の位置やミックスボイスなどについてもリサーチし、その上でボイストレーニングに取り組む事です。
ヒントは当ホームページのあちこちで沢山見つかるでしょう。
ボイストレーナーにレッスンを受けようと考えた場合も、その知識がトレーナー選びの役に立つはずです。
基本テクニックを伸ばせば出したい音質・情感を自在に繰り出す発声コントロールが可能になります。これで個性も光ります。一流歌手のコピーにもチャレンジ可能になります。